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Vol. 290

山本恵子 日本画展『猫がおしえてくれたこと』

Keiko Yamamoto Japanese Painting Exhibition “What a cat taught me”

2024.9.12 ─

2024.10.7

子供の頃から動物と絵が好きだった。

5年前、日本画を習い始め定期的に絵を描くようになり、描く対象の猫たちをよくよく見るようになった。例えば毛を描くだけでも「鼻の所は逆向きに生えてる、その横は渦巻きなんだ!」など、常にたくさんの学びがある。

災害や世情がいつどうなるか分からないこの時代。特別な何かが美しかったり素晴らしいと思うこともあるけれど、当たり前の日常にこそ美しさやおもしろさ、感動が溢れていると感じるようになった。でもそれはその気にならなければ見過ごしてしまう。そしてあっという間に壊れてしまうかもしれない。

猫と暮らし、絵を描くようになり、そんなことをひしひしと感じ、そしてそれを出来れば誰かに伝えたい、共有したいと思いが強くなった。

猫が教えてくれた大事なこと。  皆さまにも感じて頂けますように。

◎展覧会に寄せて

このたび、新作6点を含む19点の作品を出展いたします。

日本画は大きく分けて和紙(木)に描くものと絹に描くものがあり、私は柔らかく繊細な表現が出来る絹に好んで描いています。日本画の画材は、貝殻や岩や宝石などを粉にした物を、膠(にかわ)という鹿の角や蹄を煮て抽出した煮こごりのようなもので溶いて和紙や絹に描く。ALL自然素材、SDGs、とにかく優しい。優しいだけではなく、強い。びっくりするくらい強い。向こうが見えるくらい薄い絹に描くのだが、丈夫で薄いので裏から透けさせたり、金箔や銀箔を貼ったり裏から彩色したり、まるで3Dのような奥行きを出せたりする。

古来から伝わる日本の素晴らしい画法で描くことが出来て幸せを感じる。

山本 恵子(Keiko Yamamoto)

大阪市吹田市生まれ、北海道当別町在住

看護師

1991年北海道静内の牧場に移住。一度内地に帰るが2012年より旭川を経て当別町に居を移す。2019年より道展会員の日本画家、谷地元麗子氏に師事。元々、紙も布もいわゆるフェチだったが、日本画の彩色と絹に猫を描く表現方法にハマってしまい現在に至る。5匹の猫と北海道ライフを満喫中。

展覧会歴

2020年「猫はじめ」出品   以降毎年出品(大通り美術館、札幌市)
2021年「猫集会」四人展   (大通り美術館、札幌市)
2022年「猫めく」二人展   (北都館ギャラリー、札幌市)
「猫はじめ」出品 以降隔年出品 (深川東州館、深川市)
2023年「猫彩」ニ人展 (うどんと山菜 塩屋ギャラリー、札幌市)
「猫めく」ニ人展 Ⅱ (北都館ギャラリー、札幌市)

山本恵子インスタグラム
https://www.instagram.com/nihonga._.kimono

ARCHIVE

店内の壁面や棚は貸しギャラリーとなっております。絵画、写真、彫刻、版画などジャンルを問わず、3~4週間の会期で展覧会を行っています。アート作品を見ながら楽しんで頂ければなによりです。展覧会の申し込みも随時受け付けておりますので、お問合せ下さい。

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