交差路で足を止める 。
意思と体のずれに戸惑い、ためらいながら行く方向を探す。
確かなものは何もなく、決断は迫られる。
行く先を示すのは、不確かな矢印。
私は、私に向かって歩き出す。
展覧会に寄せて
「交差路」がテーマとなっております。
人間(自分)の弱さや背追い込んだ負の面に沿って構成されており、
画面には、それらを象徴とするモチーフが置かれています。
”街や家”は、生きる場所やとりまく社会の象徴として。
”信号機”は、生活の中での秩序や制約の一面として。
”遮断機”は強制的に停止させるもの、
その反対に線路を渡る”橋”は自由に行き来できる状況として。
など…。
人が交わる道の角に立つ時、進むべき方向はと足を止める。その状況を考える…。
そこに立つ「人」とその状況を構成する事物が描かれています。
およそ70年間、時代の流れと共に作品を制作し続けてきました。
その中で、見えてきたのものがあり、見えなくなったものもあります。
たくさんの方々に支えられながらの道のりではありますが、
感謝の気持ちと共に、これからも描き続けることを約束して。
画材は主にアクリルと油彩で今回約70点程を展示予定。
藤井 正治 (MASAJI FUJII)
1943年生まれ。樺太「恵須取」出身、江別市在住。
高校で美術部に入部、描材やデッサンなどの基本を学び、
北海道学芸大学ではデザインを専攻。
卒業後、美術教師の傍ら、油彩やアクリルでの絵画制作を続け、
東京の公募展「近代美術協会」に約20年間所属する。
41歳で初の個展「アートギャラリーさいとう」(札幌)を開催、
定年後も創作活動を続け、札幌・東京・京都など各地で多数の展示を行う。
作家略歴
| 1973年 | 北海道教職員美術展 特選 |
| 1974年 | 北海道教職員美術展 奨励賞 |
| 1975年 | 近代美術協会展(東京) 協会賞・会員 |
| 1982年 | 近代美術協会展 (東京)会員優秀賞 日動画廊企画展(東京) |
| 1984年 | 安井賞展出展 |
| 1990年 | ギャラリー大貴企画展(東京) |
| 1993年 | 安井賞展出展 |
| 1994年 | 藤井正治油絵展(江別) |
| 2015年 | 北の大地ビエンナーレ(中札内) 佳作賞 |
| 2017年 | 葛城市アートフェアー 一席(奈良) |
| 2022年 | 藤井正治・葉子二人展 茶廊法邑(札幌) |
※個展(札幌)
さいとうギャラリー、大同ギャラリー、コンチネンタルギャラリー
カフェエスキス、余市ワイナリーギャラリー、Galery Daimon(京都)など多数展示