色や形は目で見るだけではなく、
生の手触りがあると思い、触覚の視覚化を試みた。
近づいたり、引いたりしながら、
裸の網膜の愉悦に浸ってほしい。
展覧会に寄せて
色や形は目で見るだけではなく、生の手触りがあるように思う。人によっては形のないもの、たとえば、「ためいき」や「まばたき」に色を感じ、形を見るかもしれない。また触れずとも、直感的になにか触感を得ることもできると考えている。空間に漂う色と形の触覚を視覚化する試みが本展の意図である。近づいたり、引いたりしながら、裸の網膜の愉悦に浸ってほしい。
柘植 響
柘植 響(Hibiki Tsuge)
執筆者、写真家、画家
現代美術のZINEの先駆け、アートマガジン「VOID chicken」共同編集発行人
「美術手帖」「ART iT」「MEN’S CLUB」「MEN’S EX」などアート、建築、ファッションなどのメディアにライターとして執筆。2013年より写真、絵画等の制作を始める。2021年に自身の乳がん手術をきっかけに、札幌と東京の二拠点生活となる。2023年から油彩を會田千夏氏に師事。
展覧会歴
2016年3月 | 飯沢耕太郎 写真ワークショップグループ展「Photographic Paths」(Bank ART studio NYK,横浜) 参加アーティスト:木島千佳、佐々木邦彦、島村恵美、村山康則、柘植響 |
2023年12月~ 2024年1月 | グループ展「無 FOR SALE XMAS」(高円寺VOID,東京) 参加アーティスト:楠見清、小田島等、木村華子、Nukume、前畑裕司、西原伸也、柘植響 |
刊行出版物
「図工室へ行こう」1&2(美術出版社)
VOID chicken とは?
1995年より発行した現代美術のアートマガジンでありART ZINE界の長老。これまでギルバート&ジョージ、オノヨーコ、クリスチャン・マークレー、アピチャッポン・ウィーラセタクンといった海外の著名アーティスト、会田誠、大岩オスカール、O JUNなど日本の現代美術界で活躍するアーティストのインタビュー記事を掲載。音楽家では故・遠藤ミチロウのラストロングインタビュー(2018)をウェブ公開し、「プロジェクト福島」のドキュメント本「福島大風呂敷」(2024)に転載される。共同編集人は坂口千秋。
メールマガジンのバックナンバー、これまでのインタビューは下記URLにて公開中。