展覧会に寄せて
このたび2年ぶり2回目の個展を開催致します。前回の展覧会では雨雲など具体的なモチーフを元に描いた作品をメインに発表致しました。それから2年間制作を続けるうちに、絵画を描くという感覚より油彩絵具で造形をしている感覚が日増しに強くなっていきました。今回は日頃描いてきた作品の中の造形的な要素を抽出し、その要素をさらに深め作品として昇華したものをメインに展示致します。
油彩絵具自体は造形のための素材ではないので、自分の思うようにはならず重力により潰れたり、流れたり、垂れたり、そういった「儘ならなさ」に魅力を感じています。それは「水の流れ」「大地の隆起」「生き物の形態」など、ある種の自然美や自然の理に通じる美しさだと思います。それに自分の構成感覚や美意識を加えて作品をつくっています。
河野 菜穂子(Kohno Nahoko)
1992年生まれ 北広島市出身、幌延町在住
現在、札幌や東京を中心に作品を発表している。
2019/10 | 「CONTEMPORARY PAINTING EXHIBITION」The Bricklane gallery (London) |
2020/01 | 個展「広い砂漠をゆく/脱皮した心臓の拍動/櫂を選る」CAFE ESQUISSE (札幌) |
2020/03 | 「LIKE THIS AND LIKE THAT」rossocinabro Art Galery (Roma) |
2021/10 | 「語る抽象画展12前半」The Artcomplex Center of Tokyo (東京) |
2022/02 | 「語る抽象画展13」The Artcomplex Center of Tokyo (東京) |
2022/03 | 河野菜穂子展「靄と暮らす」大丸札幌店7階 暮らしの彩り売場(札幌) |
2022/04 | ACT15周年記念「ACT小品展2022」The Artcomplex Center of Tokyo (東京) |