栗山町発祥の木彫「千瓢彫(せんぴょうぼり)」の四代目、
中原鳩杖(きゅうじょう)として、自給自足の農業を生業としながら
70年の歳月を木彫りと向き合ってきました。
今日も変化する作品と好奇心に、ぜひ逢いに来てください。
開催にあたって
栗山町発祥の木彫「千瓢彫」
明治33年に栗山町に入植した本田数馬(号:千瓢)氏が創始した木彫。昭和15年から鮭の木彫に専念し広く世に知れ渡りました。栗山町発祥の木彫の鮭は「富の象徴」として新築祝いなどの贈り物として重宝されてきました。しかし平成の時代になるとその慣習も失われていきます。
「鮭」から「シマフクロウ」へ
中原さん55歳のとき千瓢彫の四代目として技術を守るため、当時絶滅危惧種だったシマフクロウをモチーフにした新たな作品制作を開始します。それから33年間シマフクロウを作り続けてきました。
「木彫りは70年続けてきたけどね。今は生き甲斐なの。自分の好奇心と想像力で作れる今が一番楽しいよ。」と語る、中原さん。
中原さんの木彫りは写実主義であった千瓢彫の技法をそのままに、抽象的で可愛らしい作品であることが特徴です。それはまるで絵本の中から飛び出して来た三次元の版画作品の様にも見えます。
中原篤さん88歳が今作りたいもの、今日も変化する作品と好奇心に、ぜひ逢いに来てください。
企画・主催
ORITO(品田美里)
misato.shinada@orito.design
中原篤(Atsushi Nakahara)
88歳
北海道栗山町出身、在住
19歳で栗山町発祥の木彫「千瓢彫(せんぴょうぼり)」を創始した農村工芸家 本田数馬(当時90歳)に弟子入りする
自給自足の農業を生業としながら千瓢彫の四代目、中原鳩杖(きゅうじょう)として「木彫の鮭」の技を継承する